センターサークルのその向こう-サッカー小説-

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「日本代表関連」アーカイブ

香川がどうやら好調なようだ。

まだ第1次ドルトムント期ほどではないようだが、少なくともマンU時代、その後ドルトムント復帰直後の2014年よりは調子が良さそうに見える。

しかし、それでも物足りないというのが日本サッカーファン、そしてドルトムントサポーターの正直な想いではないだろうか。

個人的には、香川はまだ戻ってきていないと思っている。まだ、僕らの香川真司はどこかにいったままだ。いまでもドイツで黄色の23番をつけているにも関わらず、やはりまだ戻ってきていない。もうこのまま戻ってこないのかもしれない。あの日、イングランドに旅立ったそのときから。

日本代表メンバーが発表された。

■GK
西川周作
東口順昭
林彰洋

■DF
吉田麻也
槙野智章
森重真人
丸山祐市
酒井宏樹
長友佑都
藤春廣輝

■MF
長谷部誠
山口蛍
遠藤航
柏木陽介
香川真司
清武弘嗣

■FW
本田圭佑
南野拓実
原口元気
宇佐美貴史
岡崎慎司
武藤嘉紀
金崎夢生

多くの選手が入れ替わっているが、ハリルホジッチのコメントによると「他の選手にチャンスを与えたい」という意図のようだ。

衝撃的な試合だった。

男子ならいざしらず、女子日本代表が、なでしこジャパンがあのような敗北を喫するなど、幾度の死線を乗り越えてきた彼女達からはさすがに想像もつかなかった。2-5というのはその数字通りの大敗であるし、実際、ピッチ上ではそれだけの力の差があった。いや、正確に言えば「当たりまくっているときのアメリカとは」が前段につく。

だいたい、前回大会の決勝も似たようなものだったとも言える。序盤にガツガツおしこまれ、あわやというシーンを連発されるものの、それを凌ぐことでなでしこは自らの落ち着きと敵国のマインド減退を手に入れ、そこから本当の勝負、という感じだった。それが、今日はアメリカの日だったというだけのことなのかもしれない。

ただ、それほど悲壮感漂う雰囲気が、TV観戦している自分にはなかった。これはおそらく免疫があるからで、2006の対ブラジル、2014の対コロンビアで見てきたからだろうし、サッカーの世界では(も)これこそ「経験という名の歴史」というのだろうと思う。

いやほんと我ながら暴論にもほどがあると思う。思うが、でも、割と本気でそう思っている。というのもこの記事(テレビ局、W杯視聴率に落胆 日本人は試合の日も出勤「甘く見ていた」)を見て、こう思ったんだ。





「ざまあみろ」って。

正直に言って、当然の酬いだろと。

日本代表、グループリーグ敗退が決まる→大炎上「日本の恥」「帰国してすぐ土下座しろ」「睡眠時間返せ」」がかなりシェアされていてそして叩かれている。なぜこれが叩かれるのかわからないというか、べつにこういう人もいていいじゃないかと思うんだが、なんとなく日本全体に「選手を叩くな」みたいな空気があるようにみえて、それに違和感を感じる。

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このツイートの画像もかなりシェアされている。

残念な結果になってしまった。

ただ、もうこの瞬間から四年後へのプロセスがはじまっている。悲喜こもごもすべて含めて、やっぱりW杯は、サッカーはこの上なく楽しい。サッカーがこの世にあって、そして自分が生きていて本当に良かった。いつか、この悔しさを晴らすことができるんだから。

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というわけで、スタメン発表。

日本

GK:川島 永嗣
DF:内田 篤人
DF:吉田 麻也
DF:今野 泰幸
DF:長友 佑都
MF:青山 敏弘
MF:長谷部 誠
MF:岡崎 慎司
MF:本田 圭佑
MF:香川 真司
FW:大久保 嘉人

コロンビア

GK:D. オスピナ
DF:S. アリアス
DF:C. バルデス
DF:E. アルバレス
DF:P. アルメロ
MF:J. クアドラード
MF:A. メヒア
MF:F. グアリン
MF:J.キンテロ
FW:J. マルティネス
FW:A. ラモス

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ハフィントンポストの「ワールドカップ日本代表の敗因は何か? データで浮かび上がる「コートジボワールの秘策」」という記事がかなりシェアされていて、さらに高い評価を得ていることに違和感を感じたので、ちょっとそれについて論じてみたい。

データはあくまでデータでしかないはずなのだが、どうも「データはすべてを語る」みたいな雰囲気を感じる。そして、それは行きすぎだと僕は思う。数字はどこまでいっても数字でしかない。事実ではあるが、必ずしも真実ではない

※この記事は前後編記事です。前編は「【コートジボワール戦考察】あえて敗因をたった一つの要素に求めたい。1/2」。

瓜二つだったこの試合の日本代表。そこに戻っちゃいけない

実は、僕は負けて良かったのかもしれないとすら思っている。
それは、コートジボワール戦の日本代表が南ア日本代表にそっくりだったから。相手にボールをまわされ(せ)、自陣に押し込まれながらも跳ね返し、虎の子の一点を守る。それも、本田の一発でとった点を。もしこれでコートジボワールに勝利していたら、きっとこのままあのサッカーを次も、その次の試合も展開していただろうと思う。

あのサッカーが悪いわけじゃない。使いどころの問題だ。でも、我らが日本代表はまだそれを適切に使い分けられるほどに強くはない。いや、強くはなかった。きっと苦しくなればまた昨日のようなスタイルに戻るだろう。コートジボワール戦であのまま勝利していれば、「これでいいんだ」となり、そして、もしかするとそれでグループリーグ突破をしているかもしれない。

しかし、それで良いのか?という疑問がぬぐえない。

ここで、冒頭の文に戻る。

soccerball_mini.jpg悔しい。これほど悔しいとは。
四年前は、このたった一つの心情を味わいたくない一心で応援していたのを思い出した。他に期待はなかったのだ。とにかく、もう負けるのは嫌だった。一勝もしないでW杯を去るのは嫌だった。その屈辱を四年も抱えてきた。W杯というのは、そういう大会だ。その間にどんなに日本代表が強敵に勝とうとも、Jリーグが盛り上がろうとも、どこかで頭をよぎる。

「まだあの時負けた借りを返せていない」

今大会もそれは変わらない。
もしこのまま何もできずにグループリーグ敗退すれば、このあと四年間、また日本サッカーはコンプレックスと戦い続けることになるだろう
ただ、ではただただ勝てば良いかというとそうもいかない。それはもう四年前に通過してきたところだ。四年前にパラグアイに負けたとき、おそらく日本サッカーに関わるすべての人が思ったはずだ。

「このサッカーではここが限界だ。このままではこれ以上の世界と戦えない」
「戦術ではなく個そのもののレベルアップが必要だ」

と。
そして、贔屓目も脚色もなく、現日本代表メンバーはそれを実現したメンバーであることに疑いはないはずだ。四年前の彼らより数段のレベルアップを遂げているのは間違いない。この前提をもって、逆転負けを喫したコートジボワール戦を振り返ってみようと思う。いつか、数年後、この記事が自分にとって改めて日本サッカーを見直す時に役立つことを祈って。