センターサークルのその向こう-サッカー小説-

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コラム

亀田興毅は頑張った。

いやあ~、物凄い叩かれていますね。
ただ、亀田三兄弟や親父さんを叩くのは違うと思いますよ。判定をしたのは彼らではないのだし(笑)ビッグマウスやポリシーが嫌いなのは、それは単に好き嫌いであって、昨日の試合とは無関係。親子でボクシングに打ち込み、厳しい練習を重ね、そして興毅が昨日強大な相手を前に必死に戦ったのは紛れも無い事実。そこの部分まで否定してしまうのはどうかと思うし、自分の怒りを亀田家にぶつけてるだけだと思いますねえ。

さて、判定の方ですが言われるほど異常な判定でもないと思いますけどねえ。確かに僕も負けたかなと思ったし、微妙な判定だということは認めますが、八百長だのなんだのと騒ぐほどかと言うと・・・ねえ?まあサッカー程詳しくはないのでなんとも言えないですが。

ボクシングの判定基準。

1:クリーン・エフェクティブ・ヒット
(正しいナックル・パートによる的確にして有効なる加撃。有効であるかないかは、主として相手に与えたダメージに基づいて判定される)
2:アグレッシブ
(攻撃的であること。ただし加撃をともわない単なる乱暴な突進は攻撃とは認められない)
3:ディフェンス
(巧みに相手の攻撃を無効ならしめるような防御。ただし攻撃と結びつかない単なる防御のための防御は採点されない)
4:リング・ゼネラルシップ
(試合態度が堂々としてかつスポーツマンライクであり、戦術、戦法的に相手に優れ巧みな試合運びによって相手を自己のペースにもっていくこと)

その他:
各ラウンドは独立したラウンドとして採点する。世界戦ではなるべく優劣を付けて採点する(ラウンド・マスト・システム)

採点方法
10点満点の減点方式。ダウン1回で2点減点、ダウン2回で3点の減点。ダウンがなかった場合、より的確にパンチを当てていた選手に10点が、そうでない選手に9点が与えられる。


ということ。
これを踏まえてみれば、そんなに昨日の試合は異常じゃないかと。
まず、1Rでのダウン。これで2点減点。
2Rはなんとか持ち直したかな?という展開。一方的にやられたわけではないが、まだダメージが残るという感じ。たぶんランダエダにとられたんじゃないかな。そう見るのが自然かと。
3R~5Rは亀田も持ち直していたし、お互い有効打をいくつか当てていたと思います。ここはどちらに軍配があがってもおかしくない感じ。

6R~10Rは僕は亀田だったと思います。理由は1:クリーン・エフェクティブ・ヒット。鬼塚や畑山がさかんに「ランダエタのパンチを判定がどうとるかで結果は全く変わってくる」と言ってましたが、それです。手数は圧倒的にランダエタ。それは間違いありませんが、では「主として相手に与えたダメージに基づいて判定される」という基準で言えばランダエタにいくつの有効打があったのかというと、少なくとも亀田の方が多かったなあという印象です(ランダエタは序盤はそれを見せないようにしていましたが)。ワンツーやダブル、有効なボディをランダエタが亀田に数多く決めたようには見えません。ほとんどが亀田のガードの上から。逆に亀田の放つパンチはワンツーに右のダブルや、ショートアッパーの多くがパンチ力が表現され、有効打だったと思いますよ。

加えて4:リング・ゼネラルシップ。これは試合をいかに自分のペースにするかということですが、老練巧みに「ボクシング」をするランダエタが、亀田のボディを嫌い距離をとろうとしたり、ロープ際に追いこめられるのは確実に彼のペースではないでしょう。この点からも6R~10Rは亀田だと思います。このラウンドで亀田がランダエタのパンチに悶えるシーンや、嫌がるシーンはほとんどなかったはずですから。

11~12Rはもう完全にランダエタでしょうね(笑)
あそこでダウンをしていたら確実に負けていたでしょうね~。
戦前からわかっていたことであり、いくらスタミナ自慢の亀田と言えど、初の世界タイトルマッチの初の12R。未知の領域となる残り2Rはああなって当然。畑山が「いや、ちゃんと練習しているから心配ないですよ」と言っていたが、プロが何寝ぼけたこと言ってるんでしょうかね。世界戦が他の試合とは全く違う疲労を蓄積するなんて自分が一番良く知っているだろうに。

ほんと倒れずに良く頑張った。この11~12Rの有様や1Rのダウンを見て「ランダエタの方が強い」という印象を持ったんじゃないかな~と思います。確かに、もう1Rやっていたら確実に亀田は負けていたでしょう。ただそれはK.O前提の話で、それこそケンカボクシングの話。現実として12Rで行うのが世界タイトルマッチであり、その中でKOできなかったのがランダエタの実力。もう1Rやっていたらなんてのは戯言ですよ。

というわけで、各ラウンドをしっかり「独立したラウンド」と捉えて判定を省みてみれば、そんなにおかしなことでも無いと思います。鬼塚の「ランダエタのパンチを判定がどうとるかで結果は全く変わってくる」と言う言葉を借りれば、もし判定陣がランダエタのパンチの手数の多くを「無駄パンチ」と判断したならば、昨日の結果はある程度想像できる範疇だと思います。亀田もいくつかはもらっていましたが、彼はやっぱり辰吉とは違い不用意にもらいすぎることもなくしっかりとガードをあげて腰を落としていましたから。
6~10Rを亀田とし、1・2・11・12Rをランダエタ(尚且つ1ダウンあり)とすると、やはり鍵は3~5R。ここは互角かなと。判定が割れるところかな。


このままいけば、互角かランダエタ有利か、ですかね。そこへ来て、会場が日本。ホームですから。当然判定にも影響が出る。そんなの当たり前。ボクシングの世界にもありますよね。サッカーで馴染んでいる僕には全く違和感の無いことですね。このホームタウンデシジョンにより3~5Rを若干亀田に軍配があがったとすれば、結果は昨晩のもので何もおかしなことは無いと思いますね。判定差1ポイントですから。そんなもんじゃないでしょうかね。

結局、両者の対戦前の構図ではボクシング巧者のランダエタとKO狙いケンカボクシングの亀田という構図でしたが、終わってみれば着実に有効打を放ち、しっかりとガードを固めた亀田がボクシングで勝利を収め、ケンカはランダエタの方が強かったということでしょうか。

そう考えると、亀田陣営はしっかりと策を練ってきたのかなと今更ながら思いますね。今までのどの試合でも亀田興毅というボクサーはガードはしっかりするし、攻撃も右のジャブを細かく当ててからの左ストレートを狙い、上があかなければボディを狙うという、意外に基本に忠実なボクシングをします。が、昨日の試合はそれ以上に足を全く使いませんでしたね。今まではいくらなんでももう少し使っていたと思います。動体視力やクイックネスも彼は決して劣るほうでは無いと思うし。前へ前へっていうスタイルだから見落とされがちなのかもしれませんが。

想像に過ぎませんが、戦前から「ボクシングをしたら危ない」と思ったのかなと思います。昨日の亀田はほぼ完全に「亀の子作戦」かのようなガードでした。もっとスウェーやダッキングを使ったり、足を使って左右に的を絞らせ無いようにしないといけないのがセオリーですが、亀田の今のボクシングテクニックでそれをやれば、逆にランダエダの巧みなパンチの回転につかまって有効打からダメージを受けると考えたのかなぁと。それなら、ガードをしっかりして、こちらに分のあるパンチ力を活かして確実にダメージを与えていこうと考えたのかな~と、ちょっと思ったりしますね。まあ、想像ですが。

ということで、確かに微妙な判定だとは思いますが、八百長とまでは思わないし、弱冠19歳の青年が今まで経験の無い1Rのダウンを初の世界戦で受けたにも関わらず、あそこまで持ち直して、最後はフラフラになりながらも、家族のために倒れずに戦った。そんな亀田興毅の頑張りは素晴らしいと思うし、これだけの注目を集めさせたことも評価したいと思います。


追伸:やくみつるの発言について
今朝のワイドショーで「彼の行動は、今の[なんでもあり]みたいな風潮を象徴しているかのようで、僕は良しとは思いません。口の利き方も知らないで、コンビニの前でたむろして座り込んで、それで何でもありのようなことは良くない。しっかりと大事な事を教育するべきだと思う」※TVで見たものを書いているので一字一句同じというわけではありません。あくまでもニュアンスということです。

これはいくらなんでも飛躍しすぎだろう(笑)
単に自分の嫌いな若者の偶像を亀田に重ねただけ。まあ、確かに敬語はもう少し使った方が良いと思うが、礼儀の無い人間を畑山や竹原が認めるとは思えない。バカでもわかると思うが、亀田親父がただのボクシングバカなら、子供三人もついてこないでしょう。「まず人間教育が大事」と言っている亀田親父だから、あそこまでついていくのであって、普通三人が三人ともついていくわけがない。無理やりやらせていたなら辞める子が出てくるだろうし。故に、亀田三兄弟ともお父さんには本当に感謝をしている子達だし、必ず恩返しをしたいと齢19にして言える。各エピソードを聞く限り人に優しく出来ない子達でもない。外見やブラウン管に映るだけで、本質を見抜けないのは果たしてどちらだろうか。彼らが以前に起きた「ウサギをサッカーボールに見立て殺す」なんて到底想像できないがいかがでしょう。

よっぽど、敬語も適当に出来て世間の目に触れず、親のありがたみもわかっていないガキの方が危ないと思うけどね。

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