じゃあ、何かあったら連絡ください、と言ってその打ち合わせを終えた。業務に戻れば、僕も薮田も斎藤も、普段と何ら変わりない日常だった。甘ったれた斎藤は今日も薮田に怒られて、それでもニコニコしながらPCに向かっている。武田さんはいつもどおり自分だけコーヒーを入れて、黙々と仕事をしているし、薮田はやっぱりいつもどおり忙しそうだ。まあ、周りに言わせれば僕が一番忙しそうにしているらしいが。
そんな日常的な光景のおかげで、僕も仕事に集中できた。チームのリソース管理、スケジュール把握、それぞれの機能のステータス管理とテスト要員のアサインと、やることはいくらでもある。仕事が大好きということではないが嫌いでもない。こういう時は集中させてくれる良い薬にもなる。
「牧村」
振り返ると、木ノ原部長がいた。